昨日、バスで帰ってくる息子を、同じ乗り場の同級生ママと待ってた時の話。
彼女の子も、息子と同じ「自閉症スペクトラム」の診断が出ています。
てことで、バスを待つ間によく日ごろのことや訓練のことなんかを話します。
ちょっと今日は、私と彼女のあるあるをお話ししたいと思います。
近くに理解者がいるのってありがたい
同じ「自閉症スペクトラム」と診断された子を持つ親って事もあって、「わかるー!」が多いんですよね。
実は、問題を抱えていない方と少し壁を感じる時もあります。
一般的なアドバイスを受けては、「そうやね。がんばるわー」という返事しかできません。
(「食べやんかったら放っておけばいい」「失敗も経験だからやらせるべき」など)
「失敗」に関しては本当にデリケートで、他人から見ると「些細な事」が我が家では超重要なことだったりします。
その儀式めいた「こだわり」が理解されないことの方が多いです。
この「こだわり」の困り感って、実際に目にしたり体験しないとピンとこないかもしれません。
よく「ママ友に相談したらいいじゃん!」ってあるじゃないですか。
でも、微妙な感覚のずれから相談って難しいなぁと感じます。
ホイホイ診断名をカミングアウトしていないのもあるかもですが。
なので、たわいない発達話ができる彼女の存在はとても大きいです。
まぁ、冒頭からちょっと愚痴っぽくなってしまいましたが、明るく話していきたいです♪
自閉症スペクトラムあるある?!
まず、はじめに言っておくと、「自閉症スペクトラム」といっても幅はすごい広いです。
いろんなタイプがいてるので、一概に「自閉症スペクトラム」ってこんなだ!って感じではないんですよね。
(だからこその難しさをすごく感じるわけですが)
それを踏まえて、いくつか彼女と盛り上がったあるあるをお話ししていきます。
1.見た目で分からないから苦労する
この項目については、ブログで知り合った方も言われていたことなんですよね。
見た目普通の子となんら変わんないので、一見問題を抱えているように見えないって事。
実際に、カミングアウトされた時に「え?そんな風に見えなかった!」という、今まで私がされてきた反応を無意識に同級生にしてしまいました。
同級生も同じく、息子に対して「まさかそうだとは思わなかった」と言ってました。
それほどに、見た目ではわかりにくいもんなんだと思います。
この「見た目じゃわかんない」っていうのがある意味曲者で、何も知らない人から見ると
「母親何やってんねん」
「わがままで躾のなっていない子」
となってしまうんですよね。
私も実際に、息子が外でパニックを起こしたときに言われたことがあります。
「可哀想に。早く抱っこぐらいしてあげなよ。」って。
その瞬間、なんとも言えない気持ちになりましたね。
そうしたいのならしていると。
落ち着いているときなら抱っこしてるわと。
むしろ、めっちゃ抱っこしてるって!(゚Д゚)
「抱っこしてあげたらいいのに」「こんなに泣いて可哀想」はよく言われる言葉です。
たまに、有難迷惑で息子に「男の子なのに格好悪いよ」なんていうご年配の方もいらっしゃるんですけど、そうなりゃ火に油。
なので、「すみません」と一言だけいって聞き流し、さっさと撤収がベストです。
見た目で分からないからこそ、理解が得にくい。
かといって、会う人皆に「うちの子は~」って言うわけにもいかない。
だから、親子ともに辛い思いをすることが多いなと感じます。
「抱きしめてあげたらいい」は本当によく言われる言葉なんですけど、かなりつらいです。
本人は悪気があって言ってるわけじゃないというのは理解しています。
抱きしめられるときにいっぱい抱きしめている、パニックの時はそれが出来ないだけなんです。
もし、どこかで子どもがパニックになって泣きわめいて暴れているという光景に遭遇したら、心の中でそっとエールを送って見守ってくれるとありがたいです(;´∀`)
2.芸能人を出しての慰めはいらない
発達障碍をカミングアウトしたときに、よくある慰めなんですけど
「芸能人の〇〇さんも発達障碍だよね。だから大丈夫だよ!」という言葉。
元気づけようと思って言ってくれているのは超分かる!けど、「よっしゃ!大丈夫や!」とはならないんですよね。
きっと、さかなクンだって栗原君だって黒柳さんだって、めっちゃ努力しているはずなんですよ。
まわりの理解があって、いろんな出会いやきっかけから切り開いていったものであって。。。
日々の積み重ねや努力、家族の支え、運的なこともあるかもだけど、きっとそれは定型発達であっても発達障碍であっても変わらずすごいことなんですよ。
発達障碍だからって事で得た地位ではないっていうのが私の感想です。
以前、発達関係の本を読んだ中にあったのですが(どの書籍か忘れたけど当事者の書いたもの)
「発達障碍だからってエジソンのようになれるというわけではない」
「子どもに過度な期待とプレッシャーを与えないでほしい」
という一文がありました。
発達障碍だからすごい力を秘めているぞってことじゃないんですよ。
大切なのは子ども自身の「苦手」と「得意」を理解してあげることなんですよね。
だから、あまり芸能人の名前を出して大丈夫!って言われても、「やったー!」「将来有望じゃん」とはならないんです。
3.「なんでなんで?」がエンドレス
皆、必ずあるという「なんでなんで期」
この話をすると、「うちもそうそう!」てことがよくあります。
が!素直に納得してくれないというか、一般論でよくある「なんでやと思う?」が通じません。
聞き返すと「もう!知りたがりやから教えてよ!」と怒ってきます。
そのうえ、一つの質問に答えたら、また次ー!て感じで、エンドレスに質問が繰り出されます。
ずっとしゃべってるやんって感じで。
訓練に行くときなんですが、バス停から歩いて10分かかります。
その間、息子はずっと「なんで?どうして?〇〇はなんて言ってんの?」と繰り返します。
もうね、抱っこしながらこれに答え続けるだけで、病院につく頃にはすでにグッタリですよ(ヽ”ω`)
質問に対して、適当な答えでは納得いかないのは相変わらずで、「それはわからん」というと、「調べて」と返ってきます。
その質問の内容も、ここ?って感じのものがすごく多くて
「なんで「をぐらや」って難しい「を」なん?」(人形屋さんの看板)
「「を」は言葉をくっつける言葉って言ってた!「お」じゃなくてなんで「を」なん?」
という、息子の言葉に対し
「お店の人がおしゃれやと思ってやったんちゃう?」
「お店の人に聞かな本当のことはわからんかもね~」
と、答えたのですが、納得っていないのかずっと看板を見るたびに言われています(;´∀`)
そろそろ本気で調べないといけないかもしれません。
同級生の子もこの手の質問がとても多いらしく
「地面掘っていったらどうなるん?」
「なんでマグマは全部溶かすにに地球は溶けないの?」
「なんでマグマは中にしかないん?」
などなど、なかなか手強いようです。
納得いく答えが見つかるまで永遠と聞き続けるのは、気になったことはとことん知りたいからかもですね。
同級生の子は1つ上なんで、少なくてもあと1年は「なんでなんで」が続くのでしょうな。。。
4.やたら現実的
子どもらしい夢がないというかなんというか、前回の信号の話なんかもそうですが現実的です。

幼稚園の節分でも、鬼に対して「制作の鬼」といったり、サンタクロースに対しても「サンタの人」という表現。。。
絵本を読んでも「これはお話の話やから」って事が多いです。
(とかいいつつ、絵本はすごく好きで楽しんでみています)
また、ごっこ遊びで食事をするときに「野菜も食べるで!」と食べてくれるので、流れで「夜ごはんも食べてほしいなぁ♪」と言ってみると
「これはエアーお野菜やから食べるのよ」という返答。
う、うーん。。。
同級生の子もこの辺は同じらしく、仮面ライダーが好きなので「仮面ライダーになりたいとかないの?」と聞いたら
「お母さん、仮面ライダーはテレビのお話やで」と真顔で返されたようです(;´∀`)
「ほら!ほかのテレビに鎧武の人出てたやん!」と、すでに「中の人」としての扱いなそうな。。。
子どもってもっと夢のあるものが好きだと思っていたんですけど、現実かそうでないかはしっかり理解しているものなんですね。
って、これはあるあるなのかどうかは微妙なところです。
5.イベントに参加するのに慎重になる
子ども向けのイベントがあるとき、参加する前にちょっと踏みとどまります。
子どもの苦手要素、パニックになる可能性を考えて、大丈夫そうかどうかめっちゃ考えるんですよね。
実は、このGWなんですけど、息子が行きたいというので「トミカ博」へ行く予定です。
ただし、なんといいますか不安だらけなわけですよ。
人混み・待ち時間・長時間の車移動・昼ごはん・音響などなど心配要素が盛りだくさんです。
(どうするかの対策は後日アップします)
参加したいけど、参加するためにはどうしたらいいか、そのための準備が必要になってきます。
楽しむぞー!の前に、普段の準備以上にいろいろな下準備が必要になります。
ありとあらゆる想定をして、パニックにならずに楽しむ方法を考えるので結構大変ですね(;´∀`)
6.「しっかりしているね」「強いね」がつらい
この項目については、とあるブロガーさんが言われていてすごく共感したものです。
まぁ、問題を抱えた子を育児していると言われるわけですよ。
「しっかりしてるね」「強いね」って。
この言葉を聞くたびに、「そんなわけないじゃん!」って複雑でした。
たまたまブログを徘徊していた時に目にした記事。
もうね、自分の気持ちにドンピシャすぎて泣いたよね。
自分の気持ちを代弁してくれているような記事で、すっごく心に刺さって。
強いわけない。前を向くしかない状態なだけで。
辛くても、もうだめだーって思っても、投げ出すわけにはいかないわけですよ。
だから、自分に渇を入れてなんとか頑張っているだけで。
たまたまフラフラ徘徊していて、気になってのぞいてみた記事。
それから、すっかりその方のファンになってしまい、尊敬ブログの1つになってます。
本当は強いわけじゃない。強くならなければいけなかっただけで。
だから、たまには弱音を吐くことを許してくれたらなって思います(笑)
身近に話せる人がいると
なんだかんだいって、一番の悩みっていうのは「気軽に発達のことで話せるところがないって事」なんだと思います。
医療機関や相談所は込み合っていて順番待ちがすごい状態ですし、「今」「すぐ」の困りごとを伝えられないんですよね。
なので、身近に理解してくれる&話せる相手がいるって本当にありがたいです。
最後に
かなり長々と書いてしまいましたが、「身近に話せる相手がいて救われている」ってことを言いたかった!
全部ため込んでたもんを出したかったので、聞き流してくれて構いません(;´∀`)
でも、1・2・6については割とガチです。特に1。
たぶん、1つの項目でめっちゃ語れると思います。
自閉症スペクトラムの皆が皆当てはまるわけではないし、価値観の違いもあって受け取り方が違うかもしれません。
が!少なくても私はこう感じているぞってことを書きました。
長文にお付き合いいただきましてありがとうございました。
今日もほどほどにやっていきます(n*´ω`*n)
参加中
コメント
うちの子は診断は受けてませんが
かなり頑固な面があるので
スーパーや道でぐずって泣いてる子と途方に暮れてるお母さんを見ると
わかるわかる、つらいよねって心の中で思います。
イライラで怒鳴ってるお母さん
途方に暮れてるお母さん
みんな頑張った結果そこに至ってるわけで
もっとこうしたらいいのになんて言える人は
ホント聞き分けのいい子なんだろうなって思いますね。
今日我が家は園庭開放16時半まで付き合わされました。
帰るのも納得しないと帰らないから
ほーんと一苦労!
yukiさん>コメントありがとうございます!
頑固な面があって動かなくなっちゃうって大変ですよね。
園庭開放に16時半まで?!そこまで付き合ってあげちゃうなんてすごい!!
本当にお疲れさまです!
息子は動かなくなるパターンと泣き崩れてパニックパターンがあるんですけど、声も大きいから嫌でも注目の的になってしまうわけで。。。
なので周りの目が嫌でも意識しちゃいますね。
yukiさんみたいに見守ってくださる方がいると救われます。
言われている通り、イライラして爆発したり、途方に暮れちゃったりって、そこに至るまでのいろいろがあるわけで。
でも、結果がやっぱり目についちゃうわけで。。。難しいところですよねほんと。。。
たまにおせっかいに言ってくる人って、聞き分けの良い子だったのかなぁ。
それとも、過去のことで美しい思い出になっているのかなぁ。
とにかく、火に油な声掛けだけは勘弁してくださいって思ってます;